映画館
鑑賞作品 列車に乗った男
O:ルコント久しぶりに観たなあ。
K:良かったよ、とても。中身が濃い。ぎっしり詰まってる。単純なストーリーなのにね。
O:緩急がいい。あと台詞だな。絞って絞って、厳選したあとにしか出てこない言葉。気が利いてるんだなあ。うっかりしてると意味分からずに次に行ってしまうな。
K:場面の展開もちょっと謎のままどんどん進んでいくよね。あれいいね。
O:やっぱりそうでなくっちゃあ。観る人それぞれで解釈すればいいんだから。その幅も大きくもたせてる。
K:色も良かったよ。病院の中では褪せた感じにしたりしてね。粒子を荒くして。
O:『髪結いの亭主』に出てた人、床屋で出てたよな? あれそうだよな。
K:そうそう、名前分からないんだけど、ちゃんと今回も床屋の主人で出てた。ルコントファンには嬉しいボーナスだよね。
O:しかし総合的に観ると、実に男っぽい作品だよな。
K:あ、そんなこと言うとジェンダーフリーの人たちに怒られるぞう!
O:いいよ別に。台詞のやりとり、一定の距離を保った友情、全部男の世界だ。『タンデム』もそういう世界描こうとしたけど、あれは失敗したからな。
K:今、こういう話し描ける人は殆どいないだろうね。笑っちゃうようなハードボイルドになるんじゃないかな。タケシが少し近いけど、あっちは救いのない悲劇だからまた違う。
O:ルコントの作品はとにかく台詞がいいんだよ。心にグッとくるようなもの、物事の核心を突いたものが多い。短くてな。それで登場人物の会話が成立してるんだからたまらないよな。
K:男の悲哀が巧い。
O:ほんのちょい役の男にもしっかりした背景が設定されてる。「頭がおかしい奴なんだ」と紹介したあとで、「女房が出て行ってからこうなんだ」とくる。たまらないよなあ。
K:ラストの緊張感と切なさも良かったね。「ああ、やめろやめろ・・・」みたいな。
O:観る側が「そんな」っていうことを描くのが映画だよな。しかもそれを巧くやらないと。
K:ほんのつかの間だけど本物の友情と、長年の相棒の裏切りという対比。
O:だよなー。そうそう。巧いよ。俺もう一回観に行こう。
参考作品
ワイズポリシー『列車に乗った男』仏/2002年 監督/パトリス・ルコント 主演/ジャン・ロシュフォール、ジョニー・アリディ
アルシネテラン『髪結いの亭主』仏/1990年 監督/パトリス・ルコント 主演/ジャン・ロシュフォール、アンナ・ガリエナ
アルシネテラン『タンデム』仏/1987年 監督/パトリス・ルコント 主演/ジャン・ロシュフォール、ジェラール・ジュニョー
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